- 第一章 -

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「“その…まぁなんだ 一応そゆ事だから”」 『“うん。 分かってるよ”』 ――胸が苦しい。 鼻の上がツンとする。 でも今は今だけは耐えなきゃ 「“じゃあ一応 明日からよろしくな”」 『“うん。 頑張んなよ……!”』 「“おぅっ! じゃぁな!”」 と、慧はとても嬉しそうな表情を浮かべ私の前から居なくなった。 ドアが閉まると同時に私の瞳から一筋の涙が流れた。 ――もう…むり… 私が奥歯を噛み必死に声を殺しながら涙を流しているとゆっくりとドアが開いた。 .
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