- 第一章 -

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ビックリしてドアの方を見るとそこには尚斗がいた。 ドアを開けた主が尚斗だと知り 私は顔を見られないように正面を向く。 「“…大丈夫か?”」 と、いきなり声をかけてくる尚斗。 『“な、何が?”』 「“いや、 優衣…泣いてるから。 慧と、何かあったか?”」 いきなり慧の名前が出てきたから反射的に身体がビクッと反応する 『“べ、別に何にもないよ!! それに泣いてないし! これは…その 目にゴミ入っちゃって!”』 と、ベタな言い訳で誤魔化す。 こんな下手な言い訳、 勘が良い尚斗に通じる訳もないのに でも尚斗は“…そうか”と言い、それ以上は聞いてこなかった。 .
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