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「あっ。そっか」
何かを思いついたような声をあげ、笑顔で舞子に包丁を向けた。
「!?」
「他の奴に殺られるくらいなら、僕の手で死んでよ」
将人の気味の悪いほどの笑顔に、背筋が凍った。
「や、やめよ‥やだ…」
舞子は銃口を将人に向けた。
将人は一瞬驚いた顔をしたが、すぐにクスクスと笑いだした。
「舞子ちゃんには撃てないよ。だってそうでしょ?さっき言ったじゃん"誰にも死んで欲しくない"って」
殺すなんて出来ないこと、それは舞子自身よくわかっていた。
「‥可愛いなぁ。僕ね、そんな優しくて可愛いところがだぁい好きなんだよ。でも‥今はそんなところが、悲しいよぉ」
私も
ずっとずっと好きだった
そんな素直なところも
大好きだった‥‥
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