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ドスッ――‥
後ろから声が聞こえ、振り返ろうとした瞬間だった。
舞子の腹部に電撃が走った。
「舞子ちゃん!!!!」
耳鳴りのような音が頭を占め、何が起きたのか理解できない。
ただ、お腹の痛みが舞子を襲った。
ドクドクと全身が波打つ。
舞子はその場に倒れ込んだ。
視界がかすみ、意識が弱まるなか、かすかに声が聞こえる。
小野君と‥‥大河?
何か言い争ってる
小野君が危ない
バンッ――‥
「う…舞子‥なん‥で」
舞子は精一杯の想いで体を起こし、大河を撃っていた。
視点が定まらなかったことを考えると、奇跡に近い。
ただ小野君を守りたかった
あれだけ小野君に言ったくせに、結局私も私じゃなくなっちゃった…
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