STORY2

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将人が舞子の名を呼び、駆け寄る。 「だ、大丈夫?良かった、無事で。僕、舞子ちゃ―‥」 そう言いながら差し出してきた将人の手を、舞子は勢いよく叩いた。 「舞子ちゃん‥?」 自分でもよくわからなかった。 ずっと探していた人なのに。 ただ、目の前にいるのが将人ではない気がして仕方がなかった。 「‥そんな顔しないで」 「やめて!」 それはこっちのセリフよ そんな愛しい顔して 小野君の顔して‥‥ でも、今目の前にいるのは小野君じゃない!! 舞子は混乱していた。 自分でもどうすれば良いのか、何を信じれば良いのか。 耳を押さえ、首を振る。 拒絶することしか出来なかった。 「来ないで!!」 小野君じゃない! 違う!違う違う!! 「舞子ちゃん…。僕、舞子ちゃんをずっと探してたんだ。叫び声が聞こえたから来てみれば、健太が‥」 将人の声は優しかった。 拒んでいるはずなのに、舞子の中に愛しさが溢れる。
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