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親友が結婚する。
喜ばしい事だ。
なのになんであんなアドバイスをしたのだろう。
『好きなようにしたら?本当に好きから結婚したらいいし、嫌いならしなかったらいい。私はそうやって決めた』
私は今結婚して後悔している。
夫はバツイチだ。
私と結婚するときには小学校一年の女の子がいた。
今は四年生だ。
最近やっと打ち解けて、最近はお母さんと呼んでくれる。
問題は夫だった。
現在私は体中に傷がある。
毎日夜が来るのが怖かった。
「お母さん?」
娘が私の部屋の扉をそっと開けた。
「なに?」
「お父さんが帰ってきたよ」
ついに帰ってきた。
「ただいま。寝てたみたいだけど大丈夫?」
「うん」
いつもの通り娘の前では優しい父を演じていた。
そして時が過ぎ、いつものように始まった。
私を傷つける遊びが。
「止めて!痛い!痛い!」
悲鳴を上げるごとに力が上がっていく。
服に隠れる体を中心に鍋や鞭で叩かれた。
いつものように耐え忍ぼうとした。
しかし、違う事が起きたのだ。
「止めて!」
私の前には娘が立っていた。
夫は焦りだした。
「お母さんごめんなさい。私知ってたのに何も出来なくて……」
その日私は離婚を決意した。
娘を連れて。
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