あの日

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ようやく職場に到着した私は店内に入ると すれ違う隙間もないぐらいのお客さんでした。 みんな考える事は同じで食料と飲料を買いに来たのだ。 いつも通りに更衣室に向かうも破損したガラスや散乱した商品で 先に進む事は出来ずに裏口から入った。 素早く着替えを終え、売場に出たら 店のはじからはじまで居るお客さんの対応に追われた。 お客さん一組あたりテンコ盛りのカゴ2つを抱え、ひたすら待っていた。 電気もダメなのかと思うぐらいお弁当はみんな温めと言われ 3台あるレンジは温め待ちが多く、より一層混乱した店内。 17時から21時頃までお客さんの列は無くならなかった。 コンビニでまず売れたのは弁当類。その次は飲料、その次はインスタントラーメン。 気が付くと残ってるのは本と生活用品(洗剤など)とお菓子などだった。 次の日もお店を開けると聞いていたので早々と帰宅した。 喋り過ぎと長時間のレジ…地震といういつもと違う環境の変化で まさに身も心もボロボロな体を引きずって帰宅したが ゴチャゴチャな家を片付ける力も残っておらず 食事もする気がなくとりあえず寝るしか出来なかった。 寝ると言ってもガラスを片付けなきゃ布団すら敷けない部屋では 火燵で辛うじて…寝るしかなく寝付こうと思うと余震が数えきれない程あり 寝付くと余震で起こされる終いだった。
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