三年生進級

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入鹿学園に今年もまた桜が咲いた。 寒い冬が終わり、暖かい春の訪れがやってきた。 三年が卒業し、俺はようやく三年生になった。 三年になると、これまでとは違い、いろいろなことが変わる。 まず生徒会。 三年がいなくなったことで、当然生徒会役員も改選なわけで、前生徒会長『竹原さん』が去った今、俺がその後を引き継ぐこととなった。 とんだ置き土産だな。 次に有栖川。 三年がいなくなると同時に、こいつも学園から姿を消した。 まあ、こいつの場合、最初からいてもいなくてもいいような奴だったからな。 あいつがいなくなったことで妃奈子もホッとしているようだ。 なにより俺が一番ほっとしているかもな。 妃奈子に対するあいつの態度は尋常じゃなかったからな。 おかげで俺は、これ以上ないほど憂鬱な日々を送らしてもらったけど。 そんなあいつのことを悲しんだやつらもいた。 それは、女子と女性教師だけだけど。 男どもはライバルが減ったことを喜んでいたからな。 まあ、俺も実はその中の一人だってことか? ははははっ。笑えねぇ・・・。
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