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無事に全ての試験を終えて、それぞれ帰る支度をする。
俺は、鉛筆を貸してくれた隣の席の奴に声をかけた。
「あの、鉛筆ありがとう。凄く助かった」
最初は下を向いていたから解らなかった。
でもこっちへ振り向いた時、思った。
『この男……めちゃめちゃ美形!!』
一点の崩れもない、整った顔立ち。
あまり日本人っぽくないし、もしかしてハーフなのかな、と思った。
せっかく綺麗な顔してるのに、眼鏡を掛けているのが少し残念。
そう思ったが、見慣れてくると眼鏡も悪くないな、なんて思ってしまった。
サラサラの薄茶色の髪。
切れ長の瞳も、同じ薄茶色。
きゅっと引き締まった薄い唇。
でも触れてみたら気持ち良さそう、なんて思った自分が恥ずかしい。
180cmは軽くありそうな身長に、痩せているけど程好くちゃんと付いている筋肉。
何もかもが完璧すぎる男……。
極めつけ、彼が着ていた制服は光鳴中学ってこの辺じゃ一番頭の良い学校のだった。
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