111人が本棚に入れています
本棚に追加
少し手前でぴたりと止まると長身の男性がひらりと降りてこちらに歩みってくる
失礼だとは分かっているが思わず凝視してしまう
何て顔の整った人だろうか
男性は数歩手前で止まるとすっとひざまずきこちらを見上げる
「ツボミ姫であられますか?」
姫?いや今はそこはスルーしよう、それがいい気がする、ひざまずいて…そこもとりあえずスルーだ
「ひゃい…」
か、噛んだ…
頬が赤くなるのを感じたが、こんなイケメンにひざまずかれて噛まない方が逆におかしいと妙な理論で自分を落ち着かせる
「くっ…、お迎えに上がりました」
少し俯いた顔から笑いを堪えているのが伺える
少しムッとしたが、わざわざ迎えに来てくれた人につんけんするのはよくないと思い直しお礼を口にする
「ありがとうごさいます、ツボミです、よろしくお願いします」
ペコッと会釈すると、少し驚いた様に目をみはり、切れ長の瞳を優しげに輝かせた
「申し遅れました、私はディーン・ノーティスと申します、宜しければディーンとお呼び下さい、以後お見知り置きを」
最初のコメントを投稿しよう!