111人が本棚に入れています
本棚に追加
話かけると最初は緊張した面持ちで応えていたが、彼女のディーン様という呼びかけに壁の様な物を感じ敬語と共に辞めさせると、少しくつろいできたのか、かわいい反応を見せてくれる
「ツボミ」と呼ぶと照れた様に目を臥せる
髪に口付けると濡れたように瞳が潤んで、もっと虐めてみたいと心が騒ぐ
彼女といると俺はただの馬鹿な男に成り下がる
少年時代ですらこんな衝動を感じた事はなかったと言うのに…
彼女の視線を感じ、冗談を交えてそうであってほしいと言う願望を口にしてみると
「観察してただけ…」
何て言って下を向く
本当に見惚れていてくれんだと年がいもなく舞い上がっしまった
抓られて我にかえると、少し性急過ぎたか、いたたまれなそうな彼女に失敗したと感じ、急いで取り繕ってみる
だが、そっと髪を撫でてみると、彼女の気持ちは最早景色に奪われているようだった
「もうすぐ着きますよ」
最初のコメントを投稿しよう!