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「父上…、一つお願いがあるのですが」
わざわざ投影で連絡をとって来ると言う事は帰る気はない筈の息子の頼み
嘆息して体を起こす
「…申してみよ」
「私達の娘を一時そちらに預けたいと思うのですが…」
………
む、むすめ…!
「よろしいでしょうか?」
「それで……娘は……」
がたっ…!
思わず立ち上がって膝を打つがもはや、痛みどころか息子があれこれ説明している話すらほとんど耳に届かない
「早くこちらによこさんかー!」
飽きれ顔の息子を尻目に孫娘の様子をにやにやと想像する
「詳しい話はあれに伝えて置け…、とにかく早くだ」
「ありがとうごさいます、父上」
息子のしてやったりの顔にも最早気付く事なく、ただもう全てバラ色の夢心地でふらふらと歩きだす
「孫…娘…ふ、ふふっ」
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