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「判決を言い渡す。被告人は有罪」
そういい渡された被告人は五十嵐だった。
「被告人は自らの友人が目の前で行った姦淫(かんいん)を撮影し、それが多くの人物の手に渡ったことによるわいせつ物頒布罪(はんぷざい)により、16歳まで初等少年院での特修短期処遇(とくしゅうたんきしょぐう)を命ずる。それでは閉廷」
法廷から出た後、女の子は五十嵐に駆け寄った。
「私のせいで……本当にご「謝らないで」
五十嵐は冷たく言い放った。
「あなたが謝って私が無罪になるわけじゃない。私とあなた。加害者と被害者。立場は違えど、この町にもういられないのは一緒でしょ? とっとと、どこにでも行きなさいよ」
それは、女の子が親友だと思っていたときの五十嵐の顔ではなかった。
「私があんな考えを持ってたせいで……ごめん」
そう言って女の子は走り去った。
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