プロローグ

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ある中学生くらいの女の子は不良たちに人気のない倉庫へと連れてこられていた。 「聞いてるぜ? お前、他人を不幸にして手にした幸福なんていらないんだろ?」 その集団のボスのような男がそういうと周りの不良共が押し殺したように笑った。 「だから……、何?」 女の子は精一杯強がろうとしているが、男達は全く気にした様子はない。 「いや、別に何もないよ。今日のところはお前のメールアドレス、携帯番号、あと、お前の親友の連絡先教えてくれたら返してやるよ」 ボスがそういうと不良二人が女の子から携帯を奪い、いくつかボタンを押す。 「こいつの連絡先はわかりましたよ」 不良が報告する。 「そうか。じゃあ、女。お前、誰と仲いいんだ?」 ボスが気色の悪い笑みを女の子に向ける。 「言うわけないじゃん!」 女の子は突っぱねた。
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