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もしかしたらもう1人のノアはイブリースのことがあまり好きではないのかもしれない。
「ロア」
不意にマリアが声をかけてきた。
その声音がやけに懐かしくて、胸のあたりがずきっと痛んだ。
「ノアは任せたからね。私はイブリースをやる」
「……ああ」
頷き、俺もノアに崩月夜叉を向けた。
戦う。倒すためじゃない。ノアとラヴィーナを取り戻すために。
「さあ、始めよう。この四人で、最高の舞台にしようじゃないか」
イブリースがそう言ったのと同時に、俺は地面を蹴った。
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