一章、入学

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「おりゃー!」 双刃剣(刃が上下に二つある剣)型の魔装具を操り、ミラはドール君一号と戦闘を繰り広げる。 ドール君……と呼ばれているが、外見は不格好なロボットだ。高さも二メートル程あるし、人形とは似ても似つかない。 「……あのさ、ミラは大丈夫なのか……?」 「何?ドール君にやられないかってこと?」 「ああ。討伐レベル3ってことは、小型の魔獣でも上位だろ?」 討伐レベルというのは魔獣の強さごとに付けられたレベルのことだ。 いわば俺達武芸者のランクと同じようなものだな。 「心配ないわ。ミラさんは強いから」 「それならいいんだが……」 ミラは、あの小柄な身体を活かしての攻撃、反撃、避けのスピードはかなり速い。 ドール君の右手に装着されている斧の攻撃を避け、素早く反撃に転じる様を見ると確かに戦い慣れた感じはするな。
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