一章、入学

30/38
前へ
/413ページ
次へ
「さ、次はシエルの番だよ」 「分かりました」 応えて、シエルはアップ(ドール君との戦闘)の準備をし始めた。 ……さて、次はシエルの番か。果たしてどんな戦闘スタイルなのか。 「……って、あ!」 ……やばい!今何時だ!? 慌てて近くにたまたまあった時計を見ると、待ち合わせ時間まで後五分だった。 「どうしたのさ?」 「そろそろ待ち合わせの時間がやばいんだ。そういうわけだから俺はこれで失礼させてもらうよ」 「そっかー、残念だな。シエルの戦いっぷりも見て欲しかったんだけど、そういうことならしゃーなしだね」 「え?ロアもう帰るの?」 「ああ。シエルまで見れなくて悪いんだが、待ち合わせに遅れるわけにはいかないんでな」 アトを待たせるわけにはいかないからな。 「分かったわ。それじゃまたね」 「おう」 一言シエルに返して俺は部屋から出た。 それから第三訓練所の長い廊下を走り、外に出る。
/413ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6376人が本棚に入れています
本棚に追加