一章、入学

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「隙ありぃ!」 「うお!?」 危な! どこからか短剣が飛んできやがったぞ! 「ちっ、外したか。さすがねぇ、ロア」 ストン、と屋根裏から人が降ってきた。 軽い身のこなし、短剣、そしてこの声は……。 「ユリアか」 「正解~」 ヘラヘラと笑いながら、同じギルドに所属している仲間のユリアは応えた。 しかし、何故ユリアがここにいるんだ? 「お前なんでこんなとこいるんだよ?」 「それはね……」 ユリアはくるっと後ろを向いて…… 「アトちゃんに会いたかったからでーす!」 「は?」 「部屋の外にいるのは分かってんのよ!」 ユリアがそう言うと、何事かとアトがトビラから顔を覗かせた。 「見つけたぁ!」 「え?ユリアお姉ちゃん?」 「おいでおいで~」 ユリアは手招きしながらアトを学院長室の中に呼んだ。 アトは素直にそれに従い、学院長室の中に入ってきた。
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