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「隙ありぃ!」
「うお!?」
危な!
どこからか短剣が飛んできやがったぞ!
「ちっ、外したか。さすがねぇ、ロア」
ストン、と屋根裏から人が降ってきた。
軽い身のこなし、短剣、そしてこの声は……。
「ユリアか」
「正解~」
ヘラヘラと笑いながら、同じギルドに所属している仲間のユリアは応えた。
しかし、何故ユリアがここにいるんだ?
「お前なんでこんなとこいるんだよ?」
「それはね……」
ユリアはくるっと後ろを向いて……
「アトちゃんに会いたかったからでーす!」
「は?」
「部屋の外にいるのは分かってんのよ!」
ユリアがそう言うと、何事かとアトがトビラから顔を覗かせた。
「見つけたぁ!」
「え?ユリアお姉ちゃん?」
「おいでおいで~」
ユリアは手招きしながらアトを学院長室の中に呼んだ。
アトは素直にそれに従い、学院長室の中に入ってきた。
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