一章、入学

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「つまり、学院長は今いないわけか」 「そうよん。学院長はちょいと用事があってね。代わりにアタシがやることになったの」 「しかし、何故アンタなんだ」 「さあ?マスターにきいてみれば?」 ユリアは本当に分からないというような顔をした。 ……にしても、ここでマスターが出てくるとは。 「……なるほど。学院からの依頼ってわけか……」 まさか、ギルド絡みだったとはな。 もしかしたら、俺がここに入学させられたのもなんらかの関係があるのかもしれない。 「あら、ロアは察しがいいのね。さすがSランク」 「ランクは関係ないだろう。一一それで、今回俺はどういった立ち位置なんだ?」 学院からの依頼で俺がここに入学させられたのなら、何かしらの理由があるはずだ。 ……てかあのじいさんめ、何が若者らしく学院に通えだ。結局仕事絡みなんじゃないか。
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