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「そういや、じいさんが俺にここに来るように言っていたのはユリアの仕業か?」
「まぁね。アンタをビックリさせたかったしー。そのための仕込みも完璧だったでしょ?」
「無駄なことを……」
まあ、いびきの音をレコーダーから再生させていたのには中々手が込んでいてアホだなとは思ったが。
「……それじゃ、アタシはそろそろ学院の会議に行かなきゃだから。じゃね、アトちゃん♪」
「ハイ!また遊びに来ます!」
「あーん、もうアトちゃんかーわーいーいー!」
別れ際にもう一度アトを抱きしめて、ユリアは学院長室から出て行った。
取り残された俺はため息をつきつつ、
「やれやれ。久しぶりにあったがユリアはまったく変わってないな」
「そうですね。でもユリアお姉ちゃんが学院長だったなんてビックリです」
「まったくだ」
俺は苦笑いしながらトビラを開けた。
……さって、これでやることは済んだな。
ユリアが学院長代理だということには驚いたが、それも仕事の一環ならばしょうがない。
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