始まり

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3日後 「パパーバイトの子来たー?!」 朝食を食べ終えた私は1階に降りながら聞いた。 「来そうな予感ー!」 来そうな予感って…。そう言って3日目ですけど? このチャラい父親を蹴っ飛ばしたい気分だ。 八つ当たりって分かってるからやんないけど。 「八百屋行って仕入れてくるね」 財布を持ち裏のドアへ向かう。 「気をつけろよー!」 「はぁーい」 ドアノブに手をかけ回す。 チリンチリン 鈴も付いてない重い裏口を開けて出た。 龍介は鈴の鳴ったドアを見る。 「蒼志…あ。…お客様、まだ営業してませんよ?」 入ってきた人影に言う。 私が出たのとアイツが入ってきたのはほぼ同時だった。
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