始まり

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「えっ!?本当ですか…」 蒼志さんは目を丸くして、青い顔になってしまった。 「バイトが見つかるまでだし私1人でも大丈夫です。」 笑顔で慌てて答える。 忙しいシェフに迷惑をかけてはいけない。小さい頃から身に付いている事が私にそう言わせた。 …強がんなければ良かった。 11時からOPENする「レストラン・プリンセス」には思った以上の客が来た。 夏休みと言えども、普段の平日と同じくらいだと思ていった。 それなら、中村さんが出来るなら私も、と…。 結果、客を随分待たしてしまった。 「まことちゃん大丈夫?」 角のテーブルに座っている私に蒼志さんがたずねる。
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