31人が本棚に入れています
本棚に追加
私は彼を見上げる形になった。
切れ長だけど優しそうな目と薄い唇、黒い髪は落ち着いた大人の男性の雰囲気を醸し出していた。
「すみません…もっと出来ると思ったのに…。」
俯いた私の頭に蒼志さんが手を乗せる。
「しょうがないよ。フォロー出来なかった俺らも悪いんだし。」
「……バイト早く来ませんかね?」
「夏休みも入ったし、沢山来るんじゃないかな?」
あっ!
「私、友達に聞いてみます!」
思いっきり立ち上がった。
そうだ。なんで忘れていたんだろう。
夏休み中ずっとは無理かもしれないけど、バイトが来るまでの数日くらいは頼めるじゃないか。
プ、プ、プ、プルルル
「もしもし?!」
私は電話口に向かって声を弾ました。
最初のコメントを投稿しよう!