10人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、更に半年のすぎた夜明け、レヴィの前に、ルシファーが現れたのだった。
いきなり明らかに人間ではない者が現れたことに驚き、動けなくなっているレヴィにルシファーは告げた。
「神様に慈悲を求めた君に、神様から言づてがあります。」
「あ‥なたは?」
「私は最高天使のルシファー。」
「神様‥。ってことは、僕を人間にしてくれるの?」
「あぁ。しかし本当に良いのか?今のおぬしの中にある力は天使にもない悪魔にもない、当然人間にもない力だぞ。それを失うのだぞ?」
「僕はもう力なんていらないの!そんなんじゃなくて、そんなものじゃなくて‥。僕は人間の‥‥コ、コウの愛が欲しいんだ!」
「あいわかった。しかし、君の役割である『海を支える』というものがなくなれば、海は荒れる。荒れるくらいで済めばいいが、下手をすればかなりの暴走をしいるだろう。白龍(ハクリュウ)よ、君はそれを分かって言っているのか?これは君だけの話じゃないんだぞ。」
「そ、そんな‥」
しかしレヴィの葛藤は長くはなかった。
「それでも僕は、もう1人は嫌なんだ!」
「宜しい。では君に神の御加護を。」
神はどのような者に優しいのだろうか?数千という年月を孤独に過ごしてきた者だろうか。
神はどのような者に厳しいのだろうか?他人の不幸を顧みずに自分の幸せのみを考える者だろうか。
最初のコメントを投稿しよう!