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次の日、
「ルキッ!」
と目を輝かせて小屋に入ってきたのは、ジャンだった。
「やぁ、ジャン。また来たのかい?」
「うん!あのね、今日はねリンゴを持ってきたよ。」
「リンゴ‥かい?」
そう言って、ルシファーは読んでいた本をテーブルに置き、そのリンゴを物珍しげに眺めた。
「そうか、これがリンゴというのか!」
とルシファーが興奮気味に言えば、ジャンは、
「ルキは本当に何も知らないんだなぁ。」
アハハと笑ってそう言った。そんな姿にルシファーもフフフと微笑む。
「ジャン、これは…リンゴは何をするものなのだ?」
「何って、食べるんだよ。」
当たり前だろう。と言うジャンに、ルシファーは驚いた様子で、
「あぁ、僕は人間の食べるものを殆ど食べたことがないんだ。」
と言ったが、ルシファーを人間だと思っているジャンは、
「嘘だぁ!じゃあ今までどうやって生きてきたのさ。」
人間だろ?と少し不思議な顔でルシファーを見るのだった。
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