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そしてルシファーはリンゴのお礼にと、天界での話をジャンに聞かせることにした。ジャンはそれをどこかの国のおとぎ話か何かだと思って聞いていた。
「天界と呼ばれるところに一人の神様がいました。その神様は世界を造ったともいわれていて、それはそれは強く人々にも尊敬と崇拝をされていました。
だけど、ある時不治の病にかかってしまったのです。
神様の住む天界では、何もせずに死ぬということは考えられないことで、神様に一番近くにいたL(エル)にもこの病は想像だにしないことでした。
しかし、その不治の病もある天使によって引き起こされた病でした。だからこそ、神様は病にかかったのです。
そうとしか考えられなかったLは、どの天使がやったのかという証拠を、仲間と共に捜すことにしたのでした。
その仲間というのが、Lよりは少し背の低いアスモデウスでした。
彼の紫がかった髪と瞳、それに似合う少し焼けたような肌は、天使というには少し違う感じがしました。
「アスモデウス。そっちは手掛かりは見つかったか?」
「いえ、L様。何者かが神様に薬を飲ませた事は確かなのですが、その証拠は見つかりません。」
「そうか、ご苦労。引き続き頼む。」
「御意。しかしL様、早急に見つけ出さなくては、もしかしたら一番近くにいつもいらっしゃるL様に…。」
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