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そんな姿にルキもフフフと微笑んだ。
「ジャン、これは…リンゴは何をするものなのだ?」
それは、何も知らないからこそ聞ける質問だった。そして、
「何って、食べるんだよ。」
当たり前だろう。と言うジャンに、ルキはキョトンと驚いた様子で、
「あぁ、僕は人間の食べるものを殆ど食べたことがないんだ。」
と言ったのだが、ルキを人間だと思っているジャンは、
「嘘だぁ!じゃあ今までどうやって生きてきたのさ。」
人間だろ?と少し不思議な顔でルキを見るのだった。
『天界』と呼ばれる世界があった。
そこには一人の神と天使達が彼ら特有の神聖な力を使って世界の秩序を守るために暮らしていた。
そしてある時まで、創造主とされる神、イナファウントの隣には最高位の天使ルシファーがいつも存在していた。
ルシファーの全てのものに対する慈悲深い愛が、あらゆる天使に尊敬と信頼を与え、そうして神との絆も深まっていったのだった。しかしそれを欲に溺れた天使が快く思わないのは確かだった。
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