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そんな二人に歩み寄る龍臥。
『オィ!!シスターの豚沢と、ブルバの涼!!』
いつ巻き添いを喰らうかわからない危険エリアに踏み入り、龍臥が二人に叫んだ。
その一言で、二人の動きがピタリと止まり、同時に龍臥の方へ振り返った。
『誰がシスターの豚沢じゃコラ!!ワシはデススターの福沢じゃい!!』
『テメェ!!人のチーム略すんじゃねぇゴラァーッ!!ブルーバードやブルーバード!』
口々に二人が反発すると、龍臥は片手を上げてそれを制した。
『同じ北町のはぐれもん同士でペチペチ小競り合いさらし続けてもしゃーないやろ…。どうや、ここらでザコ抜きできっちりタイマン勝負で白黒つけへんか?負けた奴が勝った奴の下に付く…簡単な話やろ?』
多勢に無勢のこの状況をくつがえすため、龍臥が取った苦肉の提案だった。
二人共、腐ってもチームの頭だ。
プライドもあるのであろう、涼も福沢も不気味な笑みを浮かべた。
『上等じゃい、最後に立ってた奴が北町全域の頭ってことでいいんじゃろ?ワシが勝つのは目に見えとるけ、その提案…乗ったるわい』
福沢が太い首をゴキゴキと鳴らしながら言うと、その横で血の混ざったツバを地べたに吐いた涼が口を挟んだ。
『やってもいいんだけどよぉ…三人じゃ綺麗に分かれねぇからタイマンにならねぇだろが。さすがに北町の頭決める大事なタイマンをジャンケンでってわけにはいかねぇだろ?』
その時、後方から聞き覚えのない声が飛んで来た。
『俺が混ざれば4人だからイケるっしょ♪てゆうか…ブルーバードの涼って、どいつかな?』
目を移した先に立っていたのは、先ほどの謎の白装束だった。
『んじゃワレ!!涼のアホ知らんみたいじゃし、ワシんとこのもんでもないみたいじゃが…龍臥のウンコ垂れの仲間か?』
福沢が白装束の男に指を差しながら言った。
『誰がアホだクソ豚が!!』
涼が福沢を指差す。
『ウンコ垂れてんのはオドレやろが豚沢!!つか俺は知らんでぇ…こんな白いオバケ』
銀髪にカチューシャ、白いダウンジャケットに白いハイネック、さらに白いズボンを履いて立つその白装束に、白いタンクトップと白いズボンを履いた龍臥が指を差しながら福沢と涼の方へ顔を向ける。
『お前もじゃろ!!』
『テメェもだろ!!』
涼と福沢が同時に龍臥を指差した。
『ふ~ん…君が女喰いものにしてるブルーバードの涼かぁ♪』
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