03. 千年櫻

2/2
前へ
/16ページ
次へ
千年櫻 written by Atoda Shoi compose by Atoda Shoi ずっと昔 僕達が生まれるずっと昔 君もまだ小さな小さな命のカタチだった そうやって分け合った命の芽を 温め合ってまた新しい命を宿す 誰かに頼る事もなく強かに生きる 僕が辿ってきた道を 君も辿ってきたんだね 答えのない唯一の問いに答える事もせずに 誰が選んだ訳じゃない あらゆる選択をして 運命か必然か 僕達は同じ時を生きている 幾つもの季節を重ね また一年を刻み 美しい物も恐ろしい物も 君は見てきた いつかは全て散っていく命の花は ほんの一瞬の栄華だけを命に託し 次の季節が来るのを凍えながら待つ 僕が守ってきた物を 君も守ってきたのかな 同じ気持ちじゃなきゃ乗り越えられない事 重ねていく日々が一つにしてくれると信じ 愛情か色恋か 僕達は同じ夢を抱いてる 雨で散り 落ちていく花びらを 掴めずに擦り抜ける 冷やされる 初めから求めている物があるなら 何の迷いもなく手を伸ばしたい 僕がいつか果てる時 君はそこにいるのかな 見守っていて欲しい 最後の最後までいて欲しい 僕が辿ってきた道を 君も辿ってきたんだね 答えのない唯一の問いに答える事もせずに 誰が選んだ訳じゃない あらゆる選択をして 運命か必然か 僕達は同じ時を生きている ずっと昔 僕達が生まれるずっと昔 君もまだ小さな小さな命のカタチだった
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加