怪奇 ブタ男

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「壁に耳あり、障子に目あり。 軽口は控えて頂きたい」 総理は、重々しくそう言うと、一同を見渡し指示を出す。 「円谷さん、細河さん。 保険会社の件、お任せする。 枝村さんは一連の爆破事件、政府はテロの仕業の可能性も想定している、と発表してくれ。 想定した上での犯行目的、組織の割り出しに関しては、目下警察と共に調査中と云う事でいいだろう。 後決定事項として政府は、国民の安全を優先するため、避難区域を半径2キロと定める事も、マスコミに言ってくれ」 枝村は、総理の言葉を逐一メモし、一同に深々と頭を下げると部屋を後にした。 円谷、細河も、その後に続いた。 3人が部屋を出ると、蓮邦がその大きな目を更に大きくして、眉を吊り上げ総理に言った。 「今回衛星から発射されたミサイルは我々与党が極秘に対リビア支援用として用意していた物です。 根拠はありませんが、このミサイルを使った以上、一番怪しいのはやはり離党した前橋かと…
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