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自分としても何故変わってしまったのか全くわからない
それどころか日も沈みかけていた夕方の駅で、知らない人のバックの中で一人でいる自分には戸惑いと恐怖が頭を支配して、なめくじになった理由を考える余裕はなかったような気がする。
「暗くて何も見えないなぁ」
「まもなく山渋線に下り列車が到着します。危険ですので黄色い線まで下がってお待ち下さい」
電車のアナウンスと共に電車が到着する音が聞こえた。
(ゴトッ!)
バックが動き出した……
…俺は揺れるバックの中に入り何処かへと向かっていた。
「何処に行くんだろ? 何処に行くにしてもこのままじゃまずいよな」
とりあえず何処かに隠れないと」」
俺は小学生の頃から野球をやっていてそこらの少年よりは根性強かった事もあり、人でなくなった事に狂乱したり我を忘れたりもしなかったので、徐々にではあるが少しずつ冷静な行動をとる事が出来る様になっていった。
とりあえず1番近くにあった
お菓子の箱に隠れた。
バックの外からは女子高生の話し声が聞こえる…
A「さっきのヤバいよね!
マジなんなんだし」
B「ねー。 おかげでこっちは
恥ずかしい思いしたっつーの//」
C「たしかに!!
そのせいでオッサンの目線がか なりいやらしかったよねー」
3人の事はちよっとだけ記憶しているが、Cは3人の中で最もデブだった。
ブスな奴ほど良く吠える…
失礼
そんなたわいない話しが電車を降りた後もずっと続いていた。
(ゴトッ)
何処かに着いたようだ…
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