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朝のSHRが終わる時に柏木先生が言った。
「市ヶ谷明日香、昼休み部室に来るように」
「へっ?」
突然言われて頭の上に?マークが出てしまった。
先生はそれだけ言って教室から出て行ってしまった。
「部室にお呼び出しですか~(笑)」
ちーちゃんがにやにやしながら言ってきた。
「な、何ニヤニヤしてんの?たぶん、展覧会のことだよ」
「わーかってるって!!あ、」
ちーちゃんが教室の外を見ながら声を上げたから、あたしも思わず振り向いた。
「やっと見れた。北村勇二」
北村勇二は、いつものように女子に囲まれていた。
「市ヶ谷も北村みたいのがいいの?」
突然声を掛けてきたのは、クラスの男子の伊藤淳平(イトウジュンペイ)くんだった。
「まさかっ」
「違うの??」
「うん、全然。あたし女子に騒がれるイケメンッて苦手だし…」
「でも、あいつ性格もいいよ?」
「あれ、淳平ッて北村勇二と仲良いの?」
淳平くんの言葉にちーちゃんが不思議そうに聞いた。
「ま~けっこうね。小・中一緒だったし」
「そーなんだ。」
「ねね、淳平。北村勇二ッて彼女とかいるの??」
「いないよ。あいつ自身色々と複雑なことあるから、恋愛とかしたくないらしいし」
「複雑?」
「あ、あ~…家のこととか?」
「何か秘密のありそうな感じそそられる(笑)」
「ちーちゃん彼氏いるでしょ」
…複雑かぁ。
そういえば屋上で寝てた時、アルコールの匂いがしてたけど何か関係あるのかなぁ。
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