secret9.

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「失礼します。」 103号室に入ると異様に歌の上手い男が、EXILEの曲をハモッていた。 「こちらコーラとジンジャエールです。」 俺に気づいて振り返った2人は、びっくりするくらいイケメンだった。 つか、芸能人みたい。 整った顔に、ワックスで綺麗にセットされた髪型。 一人はブルーのカラコンに、明るめの茶髪で、腕にはロレックスの時計。 もう一人は黒髪長髪。 おまけに八頭身。 身に付けてるものは、見たところブランド品ばっか。 まじで芸能人かな? もしくはモデルとか? ふと視線がぶつかったと思ったら、茶髪の男が俺をまじまじと、上から下まで見ていた。 「…やっべ~よ、オーナー!!こんなとこでめっちゃイケメン見つけたよ!!」 茶髪の男は、俺を指差しながら、黒髪長髪の男にそう言った。 「…おぉ、久しぶりにヒットだな。」 「こんなとこでアレだけど、スカウトしちゃっていい?」 「いいんじゃね?」 …スカウト? ってことは、そゆこと? 「あ、あの…コーラを頼まれたお客様…」 俺は、恐る恐る声をかけた。 「あ、俺俺。」 長髪の男は、片手を挙げてコーラを受け取った。 もう一つのジンジャエールを、黒髪長髪の男の目の前に置くと、フイに話しを掛けられた。  
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