secret1.

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ピピピピピピ 「ふぁ~」 「明日香~7時よ~起きなさーい!!」 「はぁい」 寝ぼけながらも、制服に着替えるあたし、市ヶ谷明日香16歳。高校2年の5月。 可愛いセーラー服におっきな赤いリボンが魅力的で、それを理由に受けた海星高校。 受かった時は泣けるくらい嬉しかったのに、セーラー服も着なれてしまうとなんの魅力も感じなかった。 結び慣れた制服のリボン。あえて指定の物とは違うリボンを付けるのは、あたしのチョットした反抗。 セミロングで真っ直ぐな、少し茶色く傷んだ髪を、コテを使ってクルクルに巻く。 うっすら化粧をして、ほんのりグロスで唇を潤す。 これはあたしの毎日の仕事。 他の子よりも少しでいいから綺麗でいたい。 だって… 「行ってきまーす」 「明日香、ご飯は?」 「いらない!!遅刻しちゃうよ」 高校2年。 青春ド真ん中。 恋にお洒落に興味を持つお年頃。 そう、あたしは恋をしている。 「あ、」 学校の正門の前に立つ人物に気づいたあたしは、最大級の笑顔で挨拶をした。 「柏木先生おはよ~ございますっ」 「おはよ~、て、おい市ヶ谷!!そのリボン指定のやつじゃないだろ?」 「はは、堅いこと言わないの!!ピリピリしてたら老けちゃいますよ(笑)」 「誰がッ、俺まだ24だぞ」 「えー親父じゃん」 「おま、覚えてろよその言葉」 あたしが恋してる相手。 それはそう、実はこの柏木先生だったりする。  
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