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天空界の中心にそびえる城。
名をシルフィア城といった。
この天空界に存在していて、なおかつ人の姿をしている者は、皆全て白い翼を持っている。
いわゆる、天使と呼ばれる者達だ。
天使は神に仕える者として、特別な存在とされている。
その中でも特に特別な存在が唯一つ、あった。
『おかあさまーおそとであそびたいー』
「ごめんね…リュシア。お外には出てはダメ。お城の中で遊びましょう?私はリュシアのそばにずっといるから…ね?」
リュシアと呼ばれた幼い少女。
年齢は四つほど。
天使は人間とは比べ物にならぬほど早く年齢を重ねるが、皆長命で、外見も最も美しい年齢の時のまま変わらず生きていけるため、年を取ることは気にならない。
しかし、このリュシアという少女は例外で、周りの天使より年をとるのが遅い。
天使というよりは人間に似た、一年に一度誕生日を迎えるというような年齢の重ね方をするのだ。
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