第二十二章 魔界の着衣事情

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*リーダー* 俺っちは周りにたくさんある服を見ながら、他にフィーに合いそうなものを探していた。さすが『108』っす。センスのいいものばかりっすね。 「彼女、着替え遅いね。」 「そりゃ、着替え慣れてないっすからねー。…毎日色々な服に着替えている社長と違って。」 「…毎日こーいうのを着ているわけじゃない。2日に1回だよ。」 十分すぎるっす!? 「でも、彼女が選んだあの服、少々着にくいからね。コツがあるのだよ。多分、手間取ってるだろうし…ちょっとアドバイスでもしてくる。」 社長はそう言うと試着室の方へを近づいていった。一方の俺っちは気にせずに服を見ていた…その瞬間、 シャッ!!!! 「き、きゃぁぁぁああ!?!?」 シャッ!!!!!!!!!!!! 試着室のカーテンが思いっきり開いたかと思うとフィーの悲鳴が聞こえ、すぐにまたカーテンが閉まる音が聞こえてきた。思わず振り返ると、カーテンの目の前で立ち尽くしている社長がいた。 「り、リーダー…!!最悪やっ!!最悪やぁぁあ!!!!!」 「ど、どうしたんっす!?フィー!?」 俺っちが慌ててカーテンに駆け寄ると、カーテンの奥から泣きそうな声でフィーが言ってきた。
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