第二十二章 魔界の着衣事情

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「俺っちもそう思うっす。けど、このままほっておいてもまた何かしかけてくるっすよ。だったら、ここで一回ギャフンと言わせてしばらく黙らせた方が早いっす!!」 俺っちはそう言うと壁に立てかけておいた武器のスケボーを風の力で呼び寄せ、その上に乗って天井に開いた穴から外へ飛び出していった。外じゃ、俺っちにかなうはずないっす!! 「ま、待ってや!!リーダー!!リーダァァア!!!!」 俺っちはフィーが呼び止めるのを無視してトッポとSPっぽい部下との戦いに向かった。 *トッポ* 僕が天井から外に出ると、そこは屋上だった。障害物も少ないしちょうどいいや。僕がよっちゃんから離れると同時にスケボーに乗ったリーダーが穴から飛び出してきて、空中に浮かびながら言った。 「これで決着をつけるっす。俺っちが勝ったら、もう俺っちにはちょっかいを出さないで欲しいっす。あと、『ボンバー』じゃなくて『リーダー』って言うっす。」 「いいよ。そのかわり、僕が勝ったら二度と姉貴の前にその顔(つら)見せないでよ。姉貴の目が汚(けが)れちゃうから。」 「あ、あははは…。相変わらずのシスコンっぷりっすね。ヘドが出るっすよ。」
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