第二十二章 魔界の着衣事情

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*トッポ* 「入れてよっ!!ケチっ!!」 「ダメダメ。ここはね、関係者以外立ち入り禁止なんだ。だから、君は入れないんだよ?」 「僕の姉貴がここに入って行ったんだから、僕も関係者って事じゃん!!」 何回も何回も言ってんのに、目の前にいる警備員の人は通してくれない。 …ついさっき、姉貴があの凶悪緑ボンバーと一緒に職員の人しか入れない扉に入って行くのが見えた。だから後を追って僕も入ろうとしたけど、扉の前に立ってた警備員の人が入れてくれない。 「もしかして、君のお姉さんはここで働いているのかな?」 「働いてないけど、入ってったもん!!」 「はぁ…。あのね、ボク。この扉の先は職員の皆さんが一生懸命に働いている場所なんだよ。だから、部外者は仕事の邪魔になるから入れないんだ。これ以上、ここでねばるんなら、お母さんを呼ぶよ?」 「なんだよっ!!子供扱いしてさっ!!僕は大人だもんっ!!仕事の邪魔さえしなければいいんでしょ!?邪魔しないって約束するから入れてよっ!!」 「……これ以上は言っても無駄だね。ほら、おいで。“子供預かりセンター”に連れてってあげるから。そこでアナウンスを使って、お母さんを呼んでもらおうね。」
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