第二十二章 魔界の着衣事情

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警備員の人はそう言うと僕の腕を掴もうとしてきた。僕はその手を振り払うと、後ろで熱帯魚の水槽をジッと見つめているよっちゃんの方を向いて命令した。 「あぁもうっ!!よっちゃん!!強行手段だよ!!この人、倒しちゃって!!」 「え……ん、でも…」 「これは命令だよっ!!」 「…ボク、大人をからかうんじゃないよ?――そこにいる方はこの子の保護者ですか?」 「えぅ…見えた、俺?老けて…?ショック…」 「ショックしてる暇があるなら、さっさとやっちゃってよ!!」 「…進まない、気が、けど…」 よっちゃんは嫌そうにそう言うと熱帯魚の水槽から目を離して警備員の人と向き合った。 「…すみませんが、ここは店内ですので手荒なマネをするなら他の警備員を呼びますよ。」 「んぅ、しない、手荒なマネ。終わる、すぐに。」 よっちゃんはそう言うと、警備員の人に近づいて、警備員の右手を手に取った。そして、 「“電気ショ~ック”…」 バチッ―――。 「っ…。」 零距離発射のよっちゃんお得意“電気ショック”をまともに喰らった警備員の人は一回ブルッと震えると、直立したまま前のめりに倒れた。 「よっし!!よくやったね!!よっちゃん!!」
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