第二十二章 魔界の着衣事情

8/80
前へ
/820ページ
次へ
「ない、多分…。」 「…よっちゃん、もっと細かく気配を探って。」 「ん…分かった。」 よっちゃんはそう言うと、目を閉じて集中し始めた。バチバチと何回かよっちゃんの髪から紫電(しでん)が飛び散った後、目を開けて言った。 「社長…室………?」 「え!社長室!?」 「…いる、上に、社長室の。」 「社長室か~。…よし、行こう!!案内して!!よっちゃん!!」 「ん、こっち。」 よっちゃんはそう言って通路を進み始めた。 -数分後- 「ここ。」 「あ、本当だ。“社長室”ってプレートが貼ってあるね。」 ここに姉貴達が…。 「…あ、いる、もう一人、知らない人、一緒に、リーダー達と。」 「え!?今さら!?なんで気がつかなかったの!?」 「んー…薄い、気配が。リーダー、フィー、八大神。魔力、強い、とても。だから、分かりやすい、気配。」 「…じゃあ、その人はあんまり強くないんだね?」 「ん、多分。社長、その人、おそらく…。」 「なんだ。てっきり僕達の邪魔をするやつかと思ったよ。違うんならさっさと入ろう!…社長室には今、誰もいないよね?」 「ん。3つ、気配、上、社長室の。」
/820ページ

最初のコメントを投稿しよう!

323人が本棚に入れています
本棚に追加