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とりあえず部屋を確認しなくては… 恐る恐るアパートの扉を開けると ワンルームの部屋は、玄関から全てを見渡せる 部屋の中央に、一人の女性が座っていた だらけた座り方じゃなくて、背筋を伸ばし、見る側が惚れ惚れする感じがする。 でも、記憶の中を探しても女性の記憶が無い。 そんな女性が何故? 少し気後れしたが、ここは俺の部屋 万が一の場合は、警察に連絡すればいい事だから 携帯電話を握りしめて、声をかけてみた。 「何をしてるんですか?あなたは誰?誰に断って部屋に入ってるんだ!」 声を出してみると、知らず知らずに怒りが湧いてきた。 警察に通報する事なんか忘れて、自らの力でなんとかできる気がしていた。 部屋の中央に座ってる女性は、微笑みを浮かべながら優しく振り向いた。 その微笑みに、沸いた怒りが消えてしまった、心のどこかに男のやらしさが生まれた。
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