【第八章 フェイク】

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「しっかし…こうもすることが無いと体が鈍るな」士はソファーに寝転がりながらぼやいている。 「だったらいちいち呼んでくるな」神騎は不機嫌そうに言いながら筋トレをしている。 「ここをこうして…そうそう!」夏実はアカリにコーヒーの淹れ方を教えている神騎はこの平和な生活に何故か苛立ちを感じていた。 すると扉に男が寄りかかっていた。 「全く…士は行動力が無さすぎるんだ。コレを見たまえ」そう言って男はテーブルに新聞を投げた。 「海人が有りすぎるんだ」士はテーブルに置かれた新聞を見た。 「コレは…!?」士がそう言うと神騎も覗いてみた。 ソコにはこう書かれていた 『《謎の生命体、市民を襲撃!?》 先日×××市にて市民が謎の生命体に襲われた通報が入り周囲は混乱した。 怪我人は出たが、幸い死亡者は出なかった。今後……………………………………………… 11月13日』 「なんだこれ?まるでライダーとそっくりだな」士が言うと夏実とアカリが近づいて来た。 「俺達の偽物…こんなことしてどうする?町の人達は最初からライダーを信じているおろか存在すら知らないはず…」神騎はこの全く意味の無さそうな事件に違和感を感じていた。 「大変だみんな!!町の…町の人達が!」玄関からユウスケが叫んでいる。 不安を感じ取った神騎と士と海人はユウスケの案内で外へ飛び出した。 ――――同時刻、 「揃ったか…三つのD…」 廃墟にこだまする声。
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