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数多の怪人が群がり襲いかかった。
「クズどもが…」神騎は白いバックルの様なものを取り出しそれを腰に付けるとバックルからベルトが現れ巻き付いた。
カードを取り出しバックルに入れて神騎は言った。
「変身」
《カメンライド…ディケイド!!》響く電子音。
神騎は赤い光りに包まれ赤と黒の縞模様のした物体へと変化した。
今、彼は仮面ライダーとなった。
名は〔仮面ライダーディケイド〕たった一人の命を守るため自らの命をかけ戦い続けるのが彼の役目であり宿命でもあった。
「邪魔だ」
《アタックライド…ブラスト!!》銃を打ち続ける神騎。一分たりとも攻撃を止めず、新たに攻撃をしかける。
《アタックライド…スラッシュ!!》銃を刀に変え斬り込む。
火花が散り怪人は次々と倒れていく。しかし、一向に減ることのない怪人に神騎は
「闇に還れ」
《アタックライド…イリュージョン!!》ディケイドの姿が増え
《ファイルアタックライド…ディディディケイド!!》黄金に輝くカードが何重にもなり現れその中を通るように飛び上がり怪人を蹴りつけていった。
連鎖する爆音。
舞い上がる火の粉。
残るものはただ一つ。神騎……仮面ライダーディケイド。
今日もまた小さな命を守ることができた。そう神騎は安堵し怪人の消えた街から必要な物を持っていき、壕へと帰って行った。
「お帰り!」少女はお粥を作って待っていた。少女は知っている彼が自分のために戦っていることを。今日もちゃんと帰ってきてくれた
それが何よりも少女の喜びだった。
しかし少女、いや二人とも薄々わかってはいる。
こんな生活はいずれ限界がくると…当たり前ではあった。
この隠れ家である壕が奴等に見つからない保証はないのだし、不謹慎だが彼が必ず帰ってくるとも限らない
なるべく早くここから逃げなければならない。
だが外に出れば奴等に狙われる。
それに逃げ切った所でどこへ行けばいい?
自分達が何者で何処から来たかもわからず少女にいたっては名前すら無い。
思いきって話すしかない。少女はそう決心して口を開いた
「結…相談なんだけどさ」
「いい、大丈夫だ。この先は俺が言う。
「逃げるとすれば明日の朝方日の昇る数時間前だ。そこから街の外れの森までいく。準備…しとけよ…」
少女は心がはれた気がした
「うん!」危険なことには変わりないが、なぜかワクワクしていた。
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