【第四章 決意】

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「断る…俺はお前の言いなりにはならない!」 《アタックライド…イリュージョン!!》 《ファイナルアタックライド…ディディディディケイド!!》 燃え上がる周囲。 だが一体も消えていない怪人。 「イリュージョンとファイナルアタックライドのコンボ技…確かにいい使い方だ。だがその技はファイナルアタックライドの本来の力ではなくなってしまう。この世界の怪人は倒せても、私の怪人は倒せない」 勝ち誇った様に鳴滝が言う 「俺は負けない…絶対に守る人がいるかぎり!」 《アタックライド…スラッシュ!!》近くの怪人に神騎は斬りかかった。 が、呆気なく止められた。 「こんなに戦いを重ねているというのに全く覚醒の気配が感じられない。あの少女を殺せば何か変わるか?………殺れ」鳴滝は冷たく命令した。 怪人達は側の木に隠れていた少女目掛けて爪を立てた 「クソッ」神騎は咄嗟に少女の盾となり攻撃を受けた。 「ガハッ!クッ…」神騎の変身が解け地面に叩きつけられた。 「さて、守りたい人を目の前で殺られたら何か変化はおきるかな?」鳴滝は神騎に近づいてきた。 「黙れ!」神騎は叫び、もう一度変身をしようとした。 「!!!!ベルトが…」ディケイドライバーが完全に破壊されていた。 「さあ…早くあの少女を殺せ!!」一体の怪人が腕を高く振り上げた。 「や…止めろ!!!!!」神騎は全身の血が泡立つのを感じ脳内に何かがフラッシュバックした。 (暗いどこかわからない建物の中に自分と誰かがいる。その人は俺に何か話している…そして俺の体に一枚のカードを触れさせた。) 途端、神騎の身体を回るように黒い光が満ちた。 少女を襲った怪人達は動きを止め、その光を凝視した。 「おお…遂にディケイドの真の姿が!!さあどうなる?門矢士の様に激情態になるか!?また新たなディケイドとなるか!?」 「ふざけるな…俺は決めたんだ…この世界に来てから…あの子を守ると…たった一人で生きてきたあの子のことを!!」ユラリと神騎は立ち上がり、言い放った。 「そして俺はディケイドではない俺は…俺は!仮面ライダーディサイドだ!!!!!変身!」 《カメンライド……ディサイド!!》 漆黒の光に包まれ神騎は紫と黒に紅い目の仮面ライダーディサイドとなった。 それは闇に立つ新たなライダーの誕生であった。
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