タイムスリップ

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光は意を決してお婆さんに「ここは、どこで偉い人は誰ですか⁉」と聞いた。 何故偉い人を尋ねたか…それは、「今何時代ですか⁉」と聞けば今でも不思議な感じなのに余計可笑しな人と思われたり、元の格好が格好なだけにタイムスリップして着たのがバレてしまう。だから光はあえて、そう言った。 お婆さんは 「ここは、岐阜と言ううて織田信長様がお偉い様だで」 光は確信した。 「やっぱ私タイムスリップしたんだ」 光はお婆さんの顔を見つめた。 お婆さんは光の丈を直すのに気をとられ光の視線を感じてなかった。 「ほら、できた。あんたさん、女にしては、ちーと背高いな。」 光はお婆さんにお礼を言った。 お婆さんは光に腹は減ってないかと尋ね光は減ってないと答えた。 そしてお爺さんが光に、これから、どこへ行くのか尋ねた。光は黙り込んだ。そして泣きだした。 光は、色々考えているうちに泣けてきたのだ。 お爺さんは光に何も言わず手招きをし、何もない殺風景な部屋へ案内した。 「何があったかは聞かない。この部屋を好きな様に使いなさい。困ったことがあればワシらに言えばいい」そう言いながら押し入れから綺麗な布団を出した。
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