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俺が紙袋の中を確認したのを見計らった副会長が説明を始めた。
「その白い学ランは、公式行事に生徒会役員が着ることになっています。例えば入学式や卒業式ですね」
会長も副会長も既に黒の制服に着替えていたが、入学式には白い学ランだったことを思い出す。
「その校章は、通常の制服のときに付けるものです」
そう言われて目を凝らせば、二人の襟元には俺の襟元にある鈍い金色ではなく、光り輝く銀色があった。
「まあ、こんなものがなくても間違われることは殆どないが、一ノ瀬の場合は中等部との合同企画のときには役に立つかもしれないな」
会長が補足するように説明すると、副会長もそうですねと頷く。
寮に戻ってから付け替えることにした俺は、銀色の校章を箱に戻した。
「白の制服はしばらくはいらないが、校章は明日から付けて貰いたいからな。せっかく早く帰れる日の放課後に呼び出して悪かった」
「別に、いいです」
それじゃあ今度こそ解散だと会長が笑って言った。
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