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「彩のお子ちゃまぶりは、相変わらずだな。」と笑う。
彩は「そんな事ないけど…。ホストなんて、行ったことなかったから怖いもん。」と拗ねた顔をする。
「そこが、相変わらずだよ。」
光は、そんな俺達の話をただ、聞いていた。彩を優しく見つめてた。
だけど、彩は全然気づいてない。
鈍感なのか?
、光の携帯が鳴った。
席を外して、電話を終えた光は、「ごめん…忙しくなったから、帰ってこいだと。」と彩を見る。
彩「えー。もう!!」
光「オーナーが友達なら、大丈夫でしょ。先に帰ってるからね」と言い、俺に「彩をお願いします。」と、お辞儀をして出ていった。
「彼と帰らなくていいのか?」と、私の顔を覗きこむ。
「光は、友達だよ、彼じゃないし。彼氏は、相変わらずいません」
「勿体ないな」と笑った。彩はあいつの気持ちに気づいて無いんだな。
やっぱり、お子ちゃまだな。
それから、卒業してからのこと。
昔の事、仕事中だったのに、二人で話つづけた。
やっぱり、可愛いな。
彩は、彩のまんま。
ホストなんかやってて、女なんか見飽きてたのに、彩は、違った…
ずっと、話していたくて、時々呼びにくるマネージャーを無視し続けた。
仕事したくない!!
今の彩は、どんな女か知りたい。
良く飲み、良く話して、笑う。
あの頃より、刺が無くなり、柔らかい彩は、ホストクラブになんか似合わない。
ふと、時計をみた彩につられ、携帯をみた。
俺「もう、3時だぞ。大丈夫か?」
彩は「帰って寝ないと仕事に行けなくなる。そろそろ帰るね。」
「また、おいで。今度は、ちゃんと姫の接客するから。」
「勘弁してよ~、柄じゃないし。でも、凌くんに会えて、嬉しかった。」
「これ、アドレス。店に来るときは、連絡して。スタッフにも、話しておくからね。」と名刺を渡す。
また、会いたかった。
仕事じゃなく、昔の友人として。
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