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どちらの後ろ楯は良いが男子を産んでいる。
弘徽殿の女御の方が有利。
今上帝の寵は誰よりも煌めき、愛良宮を産しも、美貌は衰えない。
宣耀殿の女御の後ろ楯もやはり強い。
千夜は一人で細く笑っていた。
弘徽殿の女御の嫉妬、妬みという心の闇。
それこそが、千夜の糧であるが……。
愛良宮の対して激しい程までの執着する理由は……。
闇を理解し、光の理解をしている人間は数少ない。
あの愛良宮はその数少ない人間である一人と、千夜は気づいた。
あの宮姫を欲する激しい気持ち……。
と、糧の弘徽殿の女御の矜持(きょうじ=プライドの事)さと闇深い心。
今は、弘徽殿の女御の願いを叶える事にした。
千夜は、密かに弘徽殿の長い髪の毛を掌に乗せ息を吹き掛けると……。
弘徽殿の憎しみを露になり女人が、宣耀殿の女御の長くて美しい髪を思いきり引っ張る。
寝ていた宣耀殿の女御はびっくりして声をあげた。
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