見鬼(けんき)宮姫

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その声にいち早く対応ができたのは愛良宮だった。 素早く呪(しゅ)を唱えて、母の髪を持っているあやかしを払いのける。 が……千夜は素早く弘徽殿の女御の髪の毛を回収し立ち去る。 後宮でのあやかし騒ぎを楽観視せず、今上帝は、宣耀殿の女御の為に手筈を調え、御読経をする。 宣耀殿には僧侶やらがいて、今も読経を読んでいる。 読経が弘徽殿にも聞こえてくるが……。 「鬱陶しい事。」 と、憂鬱そうに言いながら、なぜかすっきりした顔つきで話す。 その頃、宣耀殿では…。 愛良宮は、安倍晴明と話をしていた。 「では、あれは生き霊であったと……。」
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