見鬼(けんき)宮姫

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芙蓉の御方は妊娠していた為に里(実家の事)に戻っていたが……。 今上帝の再三にわたる、早く後宮で姫宮を見たいと、文やらが届くものの……。 幼い娘は既に、母の苦しみを知り支えになりうる事など……。 芙蓉の御方は知るよしもない。 後宮に望み入内したのではない。 ただ、父の野心で入内し、娘が産まれた。 だが、それは弘徽殿の怨みをかい続ける事を……。 芙蓉の御方は知らない。
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